私たちの物語...創業から将来の方向性まで
始まりのきっかけ
ポール・バッケンは、ノルウェーのフロヤ島で父親が経営する海藻工場で野生の海藻を収穫する少年時代を過ごしました。その後、日本で水産会社を設立し、そこでも天然海苔の取引に携わり、海苔の養殖について勉学。再びヨーロッパに戻り、2006年に海苔の養殖技術に特化したCasulo ASを設立。
2009年1月の会社設立に伴い、後々Seaweed Energy Solutions ASに譲渡されることになった近代的な養殖方法である「Seaweed Carrier」の特許を取得します。
2009年、ポールは、中国最大の褐藻類養殖地(上溝湾)の海藻養殖場で海洋生物学者として働いていたジョンに会社に入るよう勧めました。そして、中国でのフィールドワークを終えた直後、2010年にSESに入社。以来、種苗の生産からノルウェー初の海藻養殖場の設立、そして現在はCEOとして会社や海藻愛好家の成長チームを率いるまで、すべてのプロセスに携わっています。
現在に至るまで
2011年以来、フロヤでは、海藻の洋上養殖をサポートする「Seaweed Carrier」をはじめ、多くの試作品やコンセプトのテストを行っています。
2011年から2013年にかけて、ポルトガルのポボア・ド・ヴァージム、ペニシェ、ナザレにて、史上初の海洋養殖試験を成功させました。ポルトガル沿岸は海藻の生育に適した栄養豊富な海域ですが、高エネルギーで且つ外洋に面した環境であるが故に技術的に多くの課題があります。今回の試験で、コンブの生息数が減少しているポルトガル海域での海藻養殖の大きな可能性が示されました。
その後、私たちの関心は、発芽向け養殖場から最終製品まで、海藻のバリューチェーン全体をコントロールできるようにすることに向きました。2014年に最初のパイロットファームをフロヤに設立し、2015年に概念実証(100トン)、2016年に食品市場に参入。2017年からは海上作業、発芽作業、加工の効率を継続的に改善し、2018年からは市場開拓と加工技術にさらに重点を置いて業務を遂行しています。
過去10年間で、私たちのチームは生産の全段階における優れた知識と経験を培ってきました。現在では、ポルトガルからノルウェー北部までの9カ所で栽培研究に取り組み、さまざまな環境における海藻養殖の可能性に関する重要な知識とデータの獲得を行なっています。